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わたしを離さないで

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監督:マーク・ロマネク
出演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング

原作にも興味あったけどとりあえず先に映画を鑑賞。

臓器提供のためにクローンを育てるーっていうのは「輝夜姫」(清水玲子作)が最初じゃなかったのね。
臓器移植でしか助からない命があったり、臓器の売買が行われていたりするんだから、移植のためのクローンもいつか現実になりそうな気がする。
そして、クローンに魂があるか?って問いも、人権があるのかって問いも、いつか現実になるんだろうなぁ。

寄宿学校「ヘールシャム」は特別な学校。
敷地の外に出ることは御法度だし、毎月健康診断があるし、毎朝の牛乳とビタミン剤、適度な教育と運動。
暗黙の了解。
いつかだれかへの「提供者」になる。
そこで暮らす、キャシー、ルース、トミー。
キャシーはトミーに恋心を抱いていたが、トミーはルースと付き合うようになり、そんなふたりを見ている苦痛に耐えられず、キャシーは「介護人」になるためコテージを離れる。
ルースと再会したとき、彼女は二度目の提供を控えていて、ふたりでトミーに会いに行く。
ルースに「本当はふたりが結ばれるべきだった」と言われ、提供猶予をもらうため理事長を訪ねて行くが、噂とは違い残酷な事実が待っていた。

「輝夜姫」の主人公たちは自分たちの運命に逆らって反逆するけど、この物語の主人公たちは黙って運命を受け入れる。
臓器提供のために生を受けたことを、自分たちのオリジナルはろくな人間じゃないからと受け入れている。
教育と洗脳って恐ろしい。
それでも「ヘールシャム」は恵まれていて、他はブロイラーを育てるような施設らしい。

人は平等だっていうけど、貧富の差が広がって医学が間違った進み方をしたら、近い未来にありえることかもしれない。(年代的には過去の話になってるし)

監督は「綴り字のシーズン」の人。
この映画の映像もきれいだった。
主演のキャリー・マリガンは「ウォール・ストリート」で主人公の恋人、マイケル・ダグラスの娘を演じた人だ。
キーラ・ナイトレイは好き。
アンドリュー・ガーフィールドはキライ。

by liddell423 | 2012-07-15 21:42 | movies