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空気人形

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監督: 是枝裕和
出演:
ペ・ドゥナ(空気人形)
ARATA(レンタルビデオ屋の従業員・純一)
板尾創路(空気人形の持ち主、ファミレス従業員・秀雄)
高橋昌也(元国語教師・敬一)
余貴美子(受付嬢・佳子)
岩松了(レンタルビデオ屋の店長・鮫洲)
丸山智己(萌の父親・真治)
奈良木未羽(小学生・萌)
柄本佑(浪人中の受験生・透)
星野真里(OL・美希)
寺島進(交番のおまわりさん・轟)
オダギリ ジョー(人形師)
富司純子(未亡人)

映像もきれいだったし、キャストも好きだし。
でも、残しておこうと思わないのは「空気人形」だからかな。
やっぱりちょっと嫌悪感はあるよ。

都会はそんなに空虚な人であふれてるのかな。
挫折した人は心が空っぽなのかな。
ずっとこのままなのかな。

指を怪我して空気が抜けていく人形に、純一が息を吹き込むシーンが、エロチックで好き。
好きな人の息で満たされる「空気人形」の、恍惚とした表情が良い。
でも、「望むことは何でもしてあげる」と言われた時に、「苦しかった」「空気を抜く」行為を望んだのは、純一も病んでいるみたいで嫌だった。
大好きな純一に同じ喜びをあげようと、空気人形が純一に穴を開けるのなら、それの行為は空気人形にとっても喜びなのかもしれないけれど・・・。

リアルに「空気人形」になれるくらい、ペ・ドゥナってスタイル良いんだなぁ。
流暢じゃない日本語も、心を持ったばかりの人形には似合ってた。

今回のARATAはまともだと思ったのになぁ。
でも、声良いなあ。

ハッピーエンドじゃないからなのかな。
今のワタシにはこの映画は好きになれない。
自ら「ゴミ」になる「空気人形」を「きれい」なんて言って欲しくない。
悲しい。
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by liddell423 | 2010-12-27 22:08 | movies

神様のカルテ/夏川草介

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「365日、24時間診療」が理念の、地方の病院で働く内科医が主人公のお話。
最近の医療小説には珍しく、内部告発とかじゃなくて、暖かくて優しいお話。

主人公の時代がかったしゃべり方と、彼を取り巻く人たちが個性的で力強くて素敵。
こんな風な医療はきっと理想で、そんな甘い話ではないんだろうけど・・・。

夏川草介インタビュー
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by liddell423 | 2010-12-24 00:04 | books

バーレスク

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キャスト:シェール、クリスティーナ・アギレラ、エリック・デイン、カム・ジガンデイ、ジュリアン・ハフ、アラン・カミング、ピーター・ギャラガー、クリステン・ベル、スタンリー・トゥッチ
監督・脚本:スティーブ・アンティン

水曜とはいえ夜なのに、劇場はわりとお客さんが入っていた。
ほとんど女性。

クリスティーナ・アギレラは名前だけを知っていて、シェールが好きだから観に行ったけど、すっごい迫力!
鳥肌立った!
「ドリーム・ガールズ」も良かったけど、こっちの方がさばさばしててエロくって好き。

ストーリーは、アリゾナから出て来た歌手を夢見る女の子が、その歌唱力で店を救い恋も成就させるっていう、シンプルでご都合主義なお話。
でも、アギレラの歌とエロカッコいいダンサーズを楽しむなら、難しいお話はいらないと思う。
ジャックとの会話とか、恋するジャックとか、なにげにもてるショーンとか良かった。
アギレラが好きだと言っていた、テスがアリにメイクの手ほどきをするシーンは私も好き。
「ニキータ」(リュック・ベッソンの映画ね)の中で、ジャンヌ・モローがアンヌ・パリローにメイクを教えるシーンみたい。
あれもカッコ良かった。

スタンリー・トゥッチのゲイ役ははまるなぁ。
アラン・カミングは「スパイ・キッズ」で、変な悪役だった人だよね。
キュートなジャックは「トワイライト」の凶暴なジェームズ。
たれ目であんなに可愛いのに。(お尻も可愛いのに)
シェールは64歳!
信じられない!
若い!
カッコいい!!

ステージシーンがあんまり良くって、バーレスクのお客さんと一緒にスタンディング・オベーションしたいくらいだった。
思わずサントラを買いに行ったら「売り切れ」ですって・・・。


なにげに監督がイケメン。
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by liddell423 | 2010-12-23 00:53 | movies

ノルウェイの森

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原作 : 村上春樹
監督・脚本 : トラン・アン・ユン
出演 : 松山ケンイチ 、 菊地凛子 、 水原希子 、 高良健吾 、 玉山鉄二 、 霧島れいか 、 柄本時生 、 初音映莉子

美しい映画だった。

トラン・アン・ユン監督の映画は「青いパパイヤの香り」と「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」しか観てないけど、水の映像をよく使う人だと思った。
それがすごくきれい。
雨のシーンも多かったと思う。

でも、女優さんをきれいに撮ろうとかって言うのはなくて、アップの凛子さんはふけ顔だった。
引きの絵はきれいなのに。

希子ちゃんは可愛かった。
古い時代の服を着てても、どこかお洒落で、チープな髪留めも可愛らしかった。
その雰囲気と、ワタナベを翻弄する緑が良く合ってたと思う。

ケンイチくんはねぇ。
きれいだった。
女の子と遊びまくって、直子と緑に二股かけて、すごく ひどい男なのに、誠実で優しい男に見えている。
あり得ないような陳腐な台詞も話し方で、っぽかたし。
ケンイチくんのキスシーンは上手だと思う。
キスが上手かは知らないけど。
ケンイチくんのキスシーンは好き。

あと、ワタナベの慟哭のシーンで、声よりも音楽が大きくて、それも悲しいげなオケの曲で、そこ、好きだった。
泣き叫ぶワタナベが悲しくて、そこだけちょっと泣きそうになった。

糸井さん、太ってた。
細野さん、レコード屋さんに居そうなカンジ。
幸宏さん、見つけられなかった。

食後の鑑賞だったので、ところどころ寝てました。
レイコさんのギターのシーンも見てない・・・。

映像的には好きだけど、お話は好きじゃないかも。

今から小説を読みます。
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by liddell423 | 2010-12-20 00:21 | movies

GO/金城一紀

f0089775_17302556.gifその昔、窪塚洋介と柴崎コウの映画は観たけど、今回は原作を。

「ゾンビシリーズ」を読んだ時にはそんなに感じなかったけど、重い。

ストーリーは軽快で、主人公は友だちとはしゃぎ彼女と恋愛し、青春を謳歌しているんだけど、その底にはいつも「在日」という言葉がある。

自分の中に差別があるなんて思ってなかった。
でも、子どもが違う国籍の人と結婚したいと言ったら?
ヨーロッパやアメリカなら、なんとか許すのかも。
でも、中国や北朝鮮と言われたら?
その人だけで判断出来るだろうか。

若い時なら、これを読んで偏見をなくしたとか言えるんだろうけど、今は深く考えるきっかけになったと言える。

杉原の読書と音楽の趣味は朴舜臣と似てるから、金城さんの趣味なんだろうなぁ。
金城さんの映画評をのぞいてみたけど、かなり辛口だった。
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by liddell423 | 2010-12-07 17:42 | books

猫の名前/草野たき

f0089775_17212524.jpg「だれかといっしょにいないと、不安だった」

佳苗はベランダ伝いに紗枝子さんの家へ行く。
そして紅茶を飲み、銘柄を当てれば自分の好きな科目を教えてもらえる。
紗枝子さんはママと同い年。
子どもがいなくていつもきれいにしているから、近所では浮いている。
でも、夜遊びに付き合ってくれたり、ご飯をごちそうしてくれたり、秘密を共有している紗枝子さんは、佳苗にはなくてはならない人。
紗枝子さんが買ってくる猫のぬいぐるみに名前を付けるのは佳苗の役目だ。

ある日、佳苗は先生から、不登校の平野さんを見舞って欲しいと頼まれる。
佳苗に復讐したいからまた来るようにと脅迫する平野さん。
仲良しの絵里とは、紗枝子さんにお金を借りようとしたことを聞いて以来気まずくなった。
佳苗は紗枝子さんに罰を与えようと、彼女の誘いに乗らないことを決める。
でも、何もかも上手くいかない。
紗枝子さんは大人になりきれてないし、ママも紗枝子さんに嫉妬したりする。
佳苗や絵里は反対に大人になろうとしているみたい。

初めてこの本を読んだ時は、
「子どもの気持ちだけじゃなくて、大人の痛い気持ちを書く人だなぁ」
と思ったけど、中学生にしたら、佳苗や絵里はきちんと考えていると思う。
お母さんの大人げなさは仕方ないとして、この本で一番大人になれないのは紗枝子さんだ。

周りの大人から学んで、自分たちも大人になっていく「子どものための本」だと思っていたけど、大人になっても、一人になることが不安で仕方ない、大人になりきれない大人の本なのかもしれない。

異年齢の友人を持つことは良いことだと思うけど、年上なのに甘えられるのは限度があると思う。
拒絶した相手に
「死ぬかもしれないのよ」
って言われるのって残酷じゃないかなぁ。
どうやら、助かったようだから良かったけど。

来年の例会は「草野たき」さんを担当する。
そのとき読んだらまた違った感想を持つんだろうか。
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by liddell423 | 2010-12-07 17:20 | books