ハリーポッターと死の秘宝/J.K.ローリング

ハリーポッターもとうとう最終巻になりました。
1巻目から、何でこんなに人気があるのか理解できませんでしたが、
「いやいや、そういう判断は最後まで読んでみてから・・・」
と、この日を待ちました。

後半になって「学園もの」だったハリーポッターは「戦争もの」になってました。
スネイプをスパイに仕立てるあたり、もうそんなカンジですが、最終巻はとにかく人がいっぱい死にます。
お話の中の「死」には必然性があると思っているので、こんなに片っ端から殺してしまうことの意味が分かりません。
最後のハリーの決断の為の布石でしょうか。
ワタシのお気に入りキャラはほとんど死にます。

この本で王道なのはスネイプの話くらいです。
スネイプファンにはとってもうれしい結末となってます。(嬉しくないか・・・)
でも、最後にそれを打ち明けるのも、プライドのため
「どんなに憎まれてもこれだけは教えないでくれ」
とダンブルドアに頼んでいたので、意味が分かりません。
これは、偶然知ってしまうべきもので、本人が種明かししちゃいけません。
それだけが彼の誇りだったんですから。

たくさんキャラクターを作って、物語は広がったけど、たくさん貼った複線は使われませんでした。
もちろん、いくつかは使ってます。
でも、最後まで新キャラが登場するなんて、主要キャラがかわいそうです。
やっぱり「ハリーポッター」は好きなお話にはなりませんでした。

以下、ネタバレです。
今から読む人は読まないでね。



サブタイトルに「死の秘宝」とあるくらいだから、これはヴォルデモードを倒すためのマストアイテムかと思いきや、どうもハリーがそっちに突っ走ってしまわないためのサイドストーリーのようです。
そして、ダンブルドアが意地悪にも多くを語らないのは、自分と同じ過ちをハリーにして欲しくないから?
「一方が生きる限り他方は生きられぬ」
はずなんですが、ヴォルデモートを倒す唯一の方法はハリーが死ぬことなんです。
どうやらハリーは「分霊箱」のひとつになっていたようで、ハリーを破壊しないとヴォルデモートを殺せないんです。
そしたら、この予言って変ですよね。

ハリーは自己犠牲を仲間の多くの死を思って決めるんですが、再生するんです。
「ナルニア」のアスラン再生は理由がありましたが、ハリーの再生も同じカンジだと思ったら良いんでしょうか。
逆にヴォルデモートは「日記」や「家族殺し」のエピソードが出てきた割には、単純に「悪」のままあっさり死んでしまいます。
その分スネイプに割いてしまったんでしょうか。

それに、最後までいっしょだったロンとハーマイオニーは最後の最後に同行しなくて、美味しいところはネビルに持って行かれます。
始めダメダメだったネビルを「ハリーと同じ運命にあるもの」にしたときから、この結末を考えていたんでしょうか。
ネビルに帽子をかぶせる意味も分かりません。
中から剣を取り出させるためーとしか・・・。

そして、戦いが終わり全てが隔てなく集うのに、19年後やはりくみ分け帽子の心配をするんですね。
この体制は変わらないんだ。
ハリーの中の「スリザリン」に対する偏見だけが消えているので、そこが言いたかったことなのかも。

「人間は間違いを犯す」
という意味では、ハリーたちは仲間を信じることが出来ないという点で何度も間違うし、あのダンブルドアやハリーの父親たちでさえ、若いときはたくさん間違ったというのは、子どもたちへのメッセージなのかもしれません。
最初は「良い子」のハリーが、後でどんどんダメなやつになっていくのは、やっぱり納得いきませんが。
何で成長しないのかなぁ。
ドラコの両親が最後は息子を守ろうとしたり、ウィズリーママが実はものすごく強かった(母の怒りがすごかったと言いたいのかも)ので、子どもは親に守られているということが言いたいことなのかなぁ。

シリウスもマッドアイもカッコイイキャラなのに、なんにも良いとこないまま死んじゃいました。
母さんが怒るためには必要だったのかもしれませんが、フレッド殺すか?
あの双子は死にそうにないけどなぁ。

ローリングさんとワタシは考え方が違うんだ・・・ということが、7巻全部読んだ感想です。
一気に読んだし、いっぱい泣いたので、最後のこの「え?」ってカンジは辛いです。
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by liddell423 | 2008-08-15 23:31 | books