チェリー

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野中ともそ/ポプラ社

こいびとを連れて、子ども時代過ごした町へやって来たショウタ。
町の至る所にある「さくらんぼ」にはしゃぐこいびと。
「昔のことを話して」
だけどショウタには、誰にも話したくない、ひと夏の発見の思い出があった。

モリーは叔父の元妻の母。
叔父の家に居座る彼女を追い出すためにアメリカに来たのに、子どものように純真で自分の世界で暮らすモリーにいつしか惹かれていく13才のショウタ。
両親の離婚でアメリカから戻り、流暢な英語とたどたどしい日本語で学校ではいじめられる。
ギャングスタ・ラップをヘッドフォンで聴き、周りを遮断する。
父をアメリカをすっぱり捨て、軽やかに変身した母を見て、自分は彼女の重荷なのではないかと思う。
モリーは、夫にも娘にも捨てられ、家を返さねばとは思うものの行くあてもない。

モリーの生き方が好き。
人見知りだけれど、拒むことを知らない。
自由で破天荒で大胆で繊細。
彼女のまねは出来ないけれど。

「少年の成長」だけじゃない、いろんなモノがたくさん詰まっていて、ボロボロ涙を流す母を娘たちは呆れて見ていた。
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by liddell423 | 2007-12-24 15:08 | books