平和の種をまく

f0089775_794599.jpg<写真・文>大塚敦子<出版社>岩崎書店

ボスニア・ヘルツェゴビナには、戦争でバラバラになってしまった民族のちがう人たちが、二度と戦争のおこらないことを祈って、みんなでいっしょに働いている畑があります。

11歳の少女エミナの日常を紹介しながら、コミュニティ・ガーデンのこと、戦争後の生活などが語られます。
戦争で多くの人が死んでしまっても、畑や道路に地雷が埋まっていても、街が壊れてしまっても、それでもそこで人々の生活は続いていくのです。
エミナは思います。
「どうして戦争が起こったの?ふつうの人は誰も戦争なんかしたくなかったのに。」
民族紛争などと言っても、そこでは今まで異民族が仲良く暮らしていたんです。
それをあおり、戦争をしたかったのは、戦争で得をする人たち。

周りを見て、常に自分の国のことを考えていないと、この国もいつまた戦争への道を歩むかわかりません。
無関心でいることだけは避けたいと思います。
「子どもに戦争の話は重すぎる」なんて言わないで、こんな絵本から平和を考えるキッカケを作って欲しいと思います。

2000年、アメリカのクウェーカー教徒の団体の支援によって、ボスニアに「コミュニティ・ガーデン」が作られました。
主な目的は
・民族のちがう人たちが、安心して交流できる場を創る
・収入が少なく生活の苦しい人々や、難民や避難民が、野菜を育てることで日々の食料を自給できるようにすること
・戦争で心や身体に障害を負った人々へのワークセラピー
・より環境に優しい食料生産の方法を広めること

作者の大塚敦子さんは報道カメラマンです。
パレスチナ民衆蜂起や湾岸戦争などを取材する一方、野生動物の撮影も行ってきました。
この本もサラエボにアパートを借り、3ヶ月間コミュニティ・ガーデンに通って書かれています。
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by liddell423 | 2007-05-31 07:09 | books