がらくた/江國香織

母との旅先で出会った美しい少女が気になる柊子。
彼女を束縛しない夫は、彼女だけを愛していると言いながら、興味を持った女を抱く。

美しく同年齢の少女からは浮いてしまうミミ(美海)。
離婚後、短い恋愛を繰り返す両親を冷めた目で見ている。

いつもイヤフォンで音楽を聴いているミミの、この言葉が、自分と同じで嬉しかった。
MDプレイヤーは、私が肌身離さず持ち歩くものの一つだ。音楽があれば退屈しないし、一人でいても孤独そうに見えない。〜巨大な看板とかゲームセンターの騒音とかビラ配りの人とかで溢れたあの不穏な街が、音楽を聴きながら歩くと、まるで映画みたいにきれいに見えるのだ。〜


そして「がらくた」っていうのは、歳を重ねるごとに、捨てられずにいる「思い出」とか「感情」とか、そんなものなのかなぁ、と思った。
ほんの一瞬ではあるが強く、私は自分がミミをまぶしいと思ったことに気づく。ミミの持っているものではなく、持っていないものによる、それはまぶしさだ。


江國さんの描く世界は、自分とは重ならないんだけど、なんかすごいなと思う。
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by liddell423 | 2012-04-22 23:29 | books