ジェノサイド/高野和明

f0089775_21212739.jpg本屋さんで平積み。
今話題のエンターテイメント小説。
SFかな?

久しぶりにすごく面白くて、最後は一気に夜中までかかって読んだ。

物語はホワイトハウスから始まる。
大統領への日報の中の「コンゴで新種の生物発見」の知らせ。
そして、コンゴでの寄せ集めの傭兵たちによるピグミー族殲滅「ガーディアン作戦」が発動される。
ポルトガルの病院では、八歳の子供が「肺胞上皮細胞硬化症」という遺伝病の末期の状態を迎えようとしている。
日本では、突然の父の死によって特効薬の研究を引き継いだ大学院生の日常が危険な日々に変わる。


読んでいて、吉田秋生の「夜叉」を思い出した。
傭兵と天才が出てくる辺り。
あれが好きな人ならきっと好きだと思う。

ハリウッド映画のようなスケール。
でも、作者が日本人だから日本人がきちんと描かれてて、日本の学生が必死で頑張ってるのがうれしい。


「ジェノサイド」は大量虐殺のこと。
この小説の中でも新種の生命を抹消するためにひとつの部族を消そうとするんだけど、アフリカでの現実や過去の日本の過ちやホロコーストや、いくつもの「ジェノサイド」を再認識することになる。
人類がホモサピエンスへと移行したことも「ジェノサイド」の結果なのかもと。
人間、は同じ種を些細な理由で殺せる残虐な生き物なのだと。

でも、一方で、自己を犠牲にし他者を守ろうとする人間もいるんだと。


ハッピーエンドじゃないと辛いけど、あまりにも上手くいって出来過ぎな感じもしたかな。
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by liddell423 | 2012-02-29 21:17 | books