神様のボート/江國香織

akkyのお薦めの本。

江國香織は昔読んで
「もういいかな」
と思った人のひとり。
女の子が自分勝手なのと結末が悲しいのとで。

akkyが
「そんなに良いというほどではないけど、珍しく結末がほっとで出来るから」
と言うので、その言葉を信じて。

小説の後ろにはこう書いてある
昔、ママは骨ごと溶けるような恋をし、その結果あたしが生まれた。
”私の宝物は三つ。ピアノ。あのひと。そしてあなたよ草子。”
必ず戻るといって消えてしまったパパを待ってママとあたしは引越しを繰り返す。
"私はあの人のいない場所にはなじむわけにいかないの”
”神様のボートにのってしまったから”
恋愛の静かな狂気に囚われた母葉子と、その傍らで成長していく娘草子の遥かな旅の物語。


山下明夫さんの解説には
「少女と母親、ふたつの視点で書かれているので、子どもは少女に、大人は母親の恋愛に自分を重ねて読むことが出来る」
とあったけど、
職業柄(バイトだしたまにだけど)こんな少女を見るのは痛い。
母のために急いで大人になってしまった子。

風景の描写とか、音楽や珈琲の香りなんかは、きれいで素敵だなと思う。
母が壊れてしまうことなくハッピーエンドになって本当に良かった。
出来すぎとは思うけど、16年も待ったんだから良いんじゃない。



江國さんの小説はタイトルと装丁が素敵で、本屋で平積みしてあるとつい手を出してしまいそうになる。
読んだら後悔しそうで未だに手にとっていない本がたくさん。
図書館で見つけたら読んでみようかな。
後悔が少なくてすむように。



読んでから時間が経つと
「あのラスト、現実だったんだろうか」とか
「旅を続けたのは、探してもらえないかも?って不安があったから?」とか
いろいろ考える。

この物語から受け取るものも、ひとりひとり違うんだろうなと思う。
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by liddell423 | 2009-09-06 17:17 | books