ノック人とツルの森/ アクセル・ブラウンズ

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アディーナは一つ年下の弟ボルコと母の3人で「アーデルング・ハウス」で暮らしている。
学校へ上がるアディーナに母は
「家の外にいるノック人は危険なこと」
「彼らと話をしてはいけない」
と言い聞かせる。

どうやらお母さんは、お父さんが亡くなってからちょっとおかしくなってしまったようで、家の中に大量のゴミを持ち込みうずたかく積み上げています。
外では普通にキャリアウーマンとして働いて、家では子どものことはほったらかしで、ゴミを集め続けてる。
初めは、母の作る世界が絶対だと思っていたアディーナですが、学校を通して外の世界と関わることで、自分の目で世界を見るようになります。

メインはアディーナの暮らしなんですが、アディーナの同級生や隣人の女性など、それぞれのキャラクターがしっかりしていて、彼ら彼女らの抱えている問題もちょこっと見えたりします。
それが見えるアディーナが優秀なんですけど。


作者のアクセル・ブラウンズはドイツ生まれ。
自閉症児として過ごした子ども時代を綴った自伝的小説「鮮やかな影とコウモリ」でデビュー。
韻を踏む詩的な文章らしいです。(原文では読めないからね)
この本も原題は「Kraniche und Klopfer」(ノックする人とツル)
ちゃんと韻を踏んでますね。

酒井駒子の表紙に惹かれて借りましたが、読みごたえありました。
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by liddell423 | 2009-05-13 08:58 | books